案内文01
「お勉強と教養」
Senior Interactive Designer / Book Coordinator・ツカノツバサ
『僕は君たちに武器を配りたい』瀧本哲史
『人生ドラクエ化マニュアル』JUNZO
『終末のフール』伊坂幸太郎
高校生の頃、学校は好きだったがお勉強が大ッ嫌いだった。暇があれば仲間達と遊んでいたかったし、バイトで稼いでいたかった。好きな事だけしていたかった。
だから、お勉強を彷彿させるような、そんな小難しい本をお薦めするのは避けておこうと思う。“あんな”高校時代の僕でも読めるようなライトな本をお薦めしようかと。
てかね、そもそも頭のいいヤツだとか本好きのヤツとかって、どんどん自分で調べて読むでしょ?だから、今これを読んでる君、そう、そこの君。君はね、多分賢いコ! だって色々調べて、ここにたどり着けているんだもの。
僕はね「本なんて興味ねえよ!」ってヤツ、「本=お勉強」だと思ってるヤツにこそ薦めたいのです。そこで君にお願いがあります。
君の周りのその「読書に興味ないヤツ」に、この3冊いずれかを薦めてみて欲しいのです。つまり、君自身にBook Coordinatorになってもらいたいのです!
僕がお薦めする3冊は君だったら、理解するのに苦労はしないと思います。でも、その「学ぶことの面白さ」を伝えようと思ったら急に難しくなるのです!(実際、オレがこうやって四苦八苦してるのだから間違いない!!!)
という訳で、この3冊の良かった点を本を読まない彼らにどう伝えるかを考えながら読んでみてください。
ライフネット生命の創業者である出口治明さんが、著書『人生を面白くする本物の教養』の中でこんなことを言っていました。
“私にいくばくか教養のようなものがあるとすれば、それを培ってくれたのは、「本・人・旅」の三つです。私はこれまでの人生で、「本・人・旅」から多くのことを学んできました。”
つまり誰かに本を薦めるという行為は、このうち2つを一気に満たす絶好の教養の機会と言うわけです。こんなに素晴らしい本の読み方はないです!是非とも試してみてください!!
最後に君たちより幾分か長く生きてるおじさんとして言わせてください。
お勉強だけじゃなく、本を読み、人に会い、旅をしてください!
そして数多くの失敗たちで彩られた、かけがえのない青春を過ごしてください!
『僕は君たちに武器を配りたい』瀧本哲史
京都大学の客員教授として学生たちから絶大な人気を集める瀧本哲史氏から、20代の人々に向けて贈られた「これからの時代を生きるための思考法」。投資家としての経験から、資本主義の本質を理解し、そのメカニズムを認識しながら、速いスピードで変化する世界の情勢を察知して自分の行動を変えていく、その方法を示した1冊。
『人生ドラクエ化マニュアル』 JUNZO
名作ゲーム「ドラゴンクエスト」シリーズを発売したエニックスで仕事をしていた著者が、人生のさまざまな課題を「ゲーム化」し、ぶつかる壁を「敵」と見立てることによって、困難が伴ってもゲーム感覚で乗り越えていく術を提示した1冊。
『終末のフール』伊坂幸太郎
「8年後に小惑星が落ちてきて地球が滅亡する」と予告され、世界はその日から5年を経た。絶望、パニック、秩序崩壊に陥ったののち、人々の精神は小康状態にあった。仙台北部の団地「ヒルズタウン」の住民たちも同様で、彼らは残り3年の人生について考え、生きることの意味を見つめる。
案内者プロフィール
ツカノツバサ
Senior Interactive Designer / Book Coordinator
広告代理店勤務。いわゆる「高卒」コンプレックスのせいで、おっさんになってから本を読み漁る日々。
@BooksTucano名義でTwitterやInstagramなど、ブックコーディネーターとして活動中。
書籍情報
『僕は君たちに武器を配りたい』2011年9月講談社から発刊。2013年11月にエッセンスをまとめたエッセンシャル版が講談社文庫として文庫化。いずれも発売中。
『人生ドラクエ化マニュアル 覚醒せよ! 人生は命がけのドラゴンクエストだ!』2015年4月ワニブックスから発刊。発売中。
『終末のフール』2006年3月集英社から発刊。2009年に集英社文庫として文庫化。いずれも発売中。